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オンデバイスAIとは — 仕組みと、守秘義務のある仕事に意味がある理由

最終更新: 2026年7月12日

オンデバイスAIとは

オンデバイスAIとは、音声認識、画像認識、要約、分類などのAI処理を、クラウドサーバーではなくスマートフォンやPCなど利用者の端末上で実行する方式です。録音アプリでいえば、音声を外部サーバーにアップロードして文字起こしするのではなく、iPhoneの中で音声認識モデルを動かして文字起こしする考え方です。

AIという言葉は同じでも、データの流れは大きく違います。守秘義務のある仕事では、精度だけでなく「音声やテキストがどこを通るか」が重要です。カウンセリングや相談記録の観点はカウンセリング記録と守秘義務でも整理しています。

クラウドAIとの違い

観点オンデバイスAIクラウドAI
処理場所利用者の端末内外部サーバー
データ送信処理対象データを送らずに済む設計が可能音声やテキストを送信して処理する
性能端末性能とモデルサイズに制約される大規模モデルを使いやすい
通信オフラインでも動く場合がある通信環境に依存しやすい
運用確認端末管理とアプリ設定が中心規約、保存期間、学習利用、委託先確認が必要

オンデバイスAIは「常に高精度」という意味ではありません。むしろクラウドAIの方が大きなモデルを使える場面は多くあります。それでも、守秘性の高い音声や会話記録では、外部送信を減らせること自体に実務上の価値があります。

守秘義務のある仕事で意味がある理由

心理支援、キャリア相談、士業、医療・福祉、人事、商談では、会話の中に個人情報、企業秘密、家族関係、評価、契約条件が混ざります。クラウドAIを使う場合、録音者は「どのサービスに送るのか」「保存されるのか」「学習に使われるのか」「相手にどう説明したのか」を確認しなければなりません。

オンデバイスAIなら、その確認が不要になるわけではありません。ただし、音声認識や話者分離のような前処理を端末内で済ませられれば、外部へ出す情報量を抑えやすくなります。実務では、録音同意の文面、保存期間、共有範囲と合わせて設計します。録音前の説明には録音同意書テンプレートも使えます。

向いている処理・向いていない処理

オンデバイスAIに向いている処理
・録音の文字起こし
・話者分離
・検索用のインデックス作成
・短い分類やラベル付け

クラウドAIが向きやすい処理
・長文の高度な要約
・複数資料を横断した推論
・大規模な専門知識を使う回答
・チーム全体での共有ワークフロー

現実的には、すべてを端末内に閉じるか、すべてをクラウドに出すかの二択ではありません。音声や生の逐語録は端末内で扱い、必要最小限に整えたテキストだけを外部処理に使う、という分け方もあります。この分離ができると、利便性と守秘性のバランスを取りやすくなります。

ツール選定で見る表示

オンデバイスAIをうたうツールでも、すべての機能が端末内で完結するとは限りません。録音、文字起こし、話者分離、要約、同期、バックアップのうち、どこまでが端末内で、どこから通信するのかを分けて確認します。特に「音声は送らないがテキストは送る」「要約だけクラウドで処理する」という設計は珍しくありません。

確認する表示は、プライバシーポリシー、アプリ内の設定画面、処理中の通信説明の3つです。守秘性の高い業務では、宣伝文句だけで判断せず、実際に送信されるデータの種類と保存期間を確認してから使う方が運用しやすくなります。

ARIAでの考え方

ARIAは、録音・文字起こし・話者分離を端末内処理で行うiPhoneアプリです。無料枠では録音・文字起こし・話者分離を利用できます。逐語録エクスポートはプロプランの機能です。

逐語録や面談記録を作る時は、AIの出力を最終記録として扱わず、聞き直しと人の確認を入れることが前提です。作成手順は逐語録の作り方、商談向けの記録は商談メモの取り方も参照してください。

よくある質問

Q. オンデバイスAIなら同意は不要ですか?

不要とは限りません。録音や記録の作成そのものに同意が必要な場面があります。オンデバイスAIは外部送信を抑える設計ですが、録音目的、保存期間、利用範囲の説明は別に必要です。

Q. オンデバイスAIはインターネットなしで使えますか?

機能によります。端末内にモデルがあり、処理が端末上で完結する機能はオフラインでも動く場合がありますが、アカウント認証、同期、クラウド要約などは通信が必要なことがあります。

Q. クラウドAIを使ってはいけないのですか?

使ってはいけないわけではありません。相手の同意、契約、所属組織の規程、サービスの保存・学習利用の条件を確認できる場合は、クラウドAIが適する業務もあります。

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